SHUHALLY 漆黒の茶室に幻想の森

2011/10/13

関内にある素敵な茶室、SHUHALLYの「文彩庵」にて開かれた茶会にて、茶花を担当させていただきました。

 

「茶花」

 

日本の花文化にある精神を継承して行きたいと志す者として大変恥ずかしいことですが、本格的な茶会で花を入れさせていただくのは初めてのこと。「茶花」と聞くだけで、背筋に緊張が走ってしまうほど、それは厳かな響きで、私には聖域のような存在です。

 

そして以前から何度か訪問していた「文彩庵」は、LEDライトによってほのかに照らされる漆黒の畳にステンレスの壁面で構成される、研ぎ澄まされた空間。

「花は野にあるやうに」と伝え教えられている茶花の、一枝二枝によってこの空間に“自然”を持ち込むことは、私の力量でできるのだろうか…などと勝手ながら想像しては自信がなかった空間でもあります。

 

今回は、あなたらしい花を、というSHUHALLYの松村宗亮さんの寛容で冒険的な御指名に甘え、自分なりに解釈した茶花の世界で“幻想の森”を表現したオブジェを飾らせていただきました。

 

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美しい大人の女性たちが集う茶会と聞き表現したのは、美女が佇む“幻想の森”の秋の風景。全容はこちらをご覧ください。

 

庭の植物で秋の訪れを感じることの少なくなってしまった現代。秋の訪れとともに一斉にファッションに力の入る女性たちを、かつての庭木の存在に見立て、秋ファッションならではの女性らしく艶のあるカラーコーディネートを、和洋折衷な花の色彩バランスで表現しています。

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見上げてみると、魅惑的な森に迷い込んだ気分が味わえます。(この感覚は完全に自己満足の世界ですが・・・)

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広間の床には秋桜を。

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さらに床以外にも、「源氏物語」にちなんで紫式部の枝にほととぎす。

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金剛流の能楽師である種田先生の舞台をしつらえるという、こちらもまた光栄極まりない機会。

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緊張の時間の後は、美味しすぎるまかないと、この日、一日SHUHALLYチームとしてご一緒した「wagashi asobi」さんのお菓子にすっかり癒していただきました!

 

SHUHALLYの所以である、千利休が残した茶道の心得「守 破 離」。そして「一期一会」。

 

その言葉の意味を深く考えさせられた一夜。脈々と受け継がれてきた伝統の文化、そこにある精神、それを支える技術に敬意を持って学ぶと同時に、現代を生きる者としてそこに塗り足せる色を常に生み出して行きたいと、改めて感じました。

 

そしていつの日か、恐れずに一枝で最高のおもてなしができる奥行きのある花人になれるよう…花と向き合い、これからも精進の日々です。